Byteballの未来

DAGベースの暗号通貨 Byteballの情報を発信

Byteballの未来はByteballプラットフォームにいかに多くのエンジニアが集まるかが重要。

平野淳也さんがByteballファウンダーTonychへのインタビューを行いました。これはByteballファンはもちろん、多くの方が楽しみにしていたインタビュー記事だったかと思います。

僕自身も待ちに待っていたので、インタビュー記事を読んで今後のByteballに必要なことについて考えてみました。ぜひご意見等あればコメントをお願いします。

 Byteballの強みについて

■現在、数多くの暗号通貨プロジェクトが存在します。それらと比較して、Byteballの強みは何であるとお考えですか?

実際に使われる暗号通貨プラットフォームでありたいと思います。
スマートコントラクトや、アセットなどの機能を、現実世界で使えるように、なるべく普通の人でも分かるようにデザインしています。
それらは、お互い知らない人同士が、お互いを信用をせずとも、トラストレスで価値交換することを可能にします。

実際に使われる暗号通貨プラットフォームというフレーズがシンプルで一見当たり前のことをいっているようですが、実際にエアドロップというディストリビューションにおいて、多くのユーザにByteballを行き渡らせようとしている点や、使えるアプリケーションが多数出ている点でビジョンが実現されつつあります。

他の暗号通貨やICOでは実態のないプロジェクトが散見されますが、Byteballはローンチして約1年ほどですが、現在の開発状況を見ると、今後さらにユーザに浸透するポテンシャルを持っていると思います。

witnessの譲渡について

■なるほど。witnessの移譲に関して、具体的なタイムラインなどは考えていらっしゃていますか?

分散化はできるだけ、早く完了させたいと思っています。
Byteballのプラットフォームの課題であることを認識しており、可能な限りは、早く進めたいと思っています。
可能な限りの努力をしますが、具体的なタイムラインなどを、今、私からは約束することが出来ません。 

個人がByteball上でのトランザクションを作る際にwitnessというノードを選択(デフォルトはTonychらコア開発者のwitness) しますが、そのwitnessを外部に譲渡する予定があるそうです。

記事内で平野さんは日本コミュニティへの譲渡の提案を匂わせていましたが、日本コミュニティ内でwitnessの立ち上げテストなどが成功した実績があるなど、可能性はあるかと思います。witnessの非中央集権化はByteballの今後に関してもっとも重要な部分の一つであるとても難しい課題です。今後の動きについても追っていきたいと思います。

アプリケーション開発の容易さ

■Byteball上でのアプリケーションは、サードパーティーによる開発のものも、本当に数多く増えていて、驚いています。
これらの実装は、簡単なのでしょうか?

もちろんです。
とても簡単に作れます。
Byteball.orgのwebサイトに、開発者向けキットも用意しています。
簡単にスマートコントラクトを実行できるチャットベースのアプリケーションを作成でき、ウォレットに搭載されているbotストアに、あなたのアプリケーションをリスト出来ます。

確かにByteballのアプリケーションは明らかに他の暗号通貨プロジェクトよりも開発が活発に見えます。これは開発者が簡単にアプリケーションを開発できる環境があるDAG等のByteball自体の技術に関心を持ったエンジニアが多いといった理由だと考えられます。

Byteball開発者が増加⇨アプリケーション増加によってユーザ増加⇨ユーザ増加によって開発者増加という正のスパイラルに入ることができれば、爆発的な普及に繋がるかもしれません。

 ディストリビューションについて

■一方、ここ数ヶ月は、エアドロップのあとに価格が下落をしていたり、エアドロップはなるべく多くのユーザーを集めるという意味では、その役目を十分に果たし終えたという意見もあります。
今後のディストリビューションプランについては、どのようにされるつもりでしょうか?

ディストリビューションの方式は、エアドロップからキャッシュバックプログラムに移行をしつつあります。
これは登録した小売店で、決済をされたら、10-20%のByteballが、キャッシュバックされるというプログラムです。
もし、小売店でしたら、日本からも申請ができます。
しかし、初期のエアドロップと比較したら、キャッシュバックプログラムは、ユーザーを広げる意味での効果としては低いです。
決済でByteballを使う動機にはなりますけどね。

エアドロップも今後も恐らくは行いますが、これまでよりペースを落としますし、供給量もかなり減るでしょう。
エアドロップは、あなたが言うように、byteballプラットフォームのユーザーベースを増やすためのものでした。 

エアドロップというディストリビューションによって、確実に多くのユーザにByteballが行き渡ったと思います。しかしこれらが実際に使われないと意味がないので、エアドロップ形式からキャッシュバックに移行していくという方針は納得できます。

では、仮にキャッシュバックがない状況で、法定通貨電子マネーや他の暗号通貨を使わずにユーザがByteballを使うメリットは何なのでしょうか。DAGによってトランザクションが高速、手数料が低い、理論上スケーリングの問題がない等の強みはありますが、ユーザが使用するのに裏側の技術など興味はないはずです。

結局ユーザがプロダクトを使うのは、そのモノ自身が便利だったり、使いやすかったり、みんなが使っているといった理由なのではないでしょうか。つまりはアプリケーションの機能性やUIといった質ということになると思います。

まとめ 

以上、インタビューへの感想でした。Byteballは何かの用途に特化したプロダクトではなく、ブロックチェーンのスケーリングの問題を理論的に解決した万能型のプラットフォームであると思っています。

よってwitnessの集権化等の課題はありますが、Byteballの未来はByteballプラットフォームにいかに多くのエンジニアが集まるり、いかに多くの洗練されたアプリケーションがたくさん生まれるかにかかっているような気がします。

それぞれの暗号通貨ごとに様々な強みや課題がありますが、最終的にそれらが利用されるには実態のあるアプリケーションが必要であり、それを作るのはエンジニアです。しかし一部の開発者だけでは作れるアプリケーションの数は限られます。よって多くのエンジニアが集まるために、エンジニアからみてByteballプラットフォームでの開発が魅力的である事が今後のByteballにとって重要なのかもしれません。